大井川鐵道 Part2

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大井川鐵道が、井川線での運転から、本格的に本線SLの復活運転を始めたころ。
当時の車両を紹介したシリーズ物も懐かしいですね。

(各タイトルは、発売事項・発売日の順です)


C11型SL入線記念@〜E6枚 S51.03.01.



昭和17年9月に製造されたC11−227号機。
昭和50年11月、北海道標津線より入線してきた機関車。
昭和50年末の国鉄SL列車全廃により、ここ大井川で本線全区間でのSL本格運転を行なうことに伴いやってきた機関車だった。
その入線を記念しての記念切符の発行であった。
写真では、標茶機関区出発からEF18に牽引されて金谷に到着し大井川鐵道に取り込まれる様子や
神尾の笠岩等、本線を走行する姿が紹介されている。
現在でも、トーマスにも変身する大活躍の機関車ですね。



大井川鉄道記念乗車券御案内チラシ S51.3.1. 
2016.9.19.追記



昔は、こんなチラシもありました。
発売している切符やSLの運転情報、1泊食事つきで2800円の寸又峡の宿泊案内まで。
今も、有るのかな??




大井川の自然と鉄道@(1〜6)乗車券6枚 S51.06.01.



昭和51年6月1日に発売された大井川の自然シリーズ物第1弾。
本線から井川線までの自然と鉄道の調和に関して発行された記念切符。
写真では、井川線での木材の積込みから本線での貨物列車が見られ、貨物列車全盛のころを思い起こさせる。
他に、両線を走る旅客列車とSL列車が大井川の自然の中を走るシーンが紹介されていた第1弾であった。
ただ、このSL列車は、C12が最後尾に連結されたもののようで、
実際の運用なのか、試運転か何かを行っていたのかは不明なところ。
ただ、間もなくC11型SLの本格本線運転が始まった。




千頭駅普通入場券両国ミニSL S51.6.12. 
2017.6.25.追記



大井川鐵道の千頭駅では、昔から入場券が特殊だった。
この頃は、川根両国を走る動態保存ミニSL2109B6がモデルであった。

記念になる入場券でした。




SL列車運転開始記念乗車券@〜E6枚 S51.07.01.



昭和51年7月1日、大井川鐵道本線において、いよいよSL列車の運転が開始された。
国鉄線では、同年3月には全廃されたSLであったが、
ここ大井川鐵道では、C11−227を使用した蒸気機関車の本線復活運転を開始した。
実際は、7月9日のようだったので、いよいよ運転開始という時期だったのだろう。
写真では、C11−227が牽引する、客車及び貨物列車が紹介されているが、
試運転あるいは貨物列車の牽引を行ったのだろうか。
また、千頭では、1275型を改装した坊ちゃん列車や急行との並びやC12−164との重連が見られる。
前年11月の入線から、早い時期なので、良い状態での入線だったのだろう。
ここから、大井川鐵道のSL本格運転の歴史が始まった。




特別企画記念券C11227号乗車記念 S51.7.9. 
2017.6.25.追記



前年の11月に入線してきたC11−227号機。
この年昭和51年の7月9日からいよいよ本線での本格運転が開始された。
その時、乗車の記念とした乗車券。

運転開始日の51.7.9.が懐かしい日付だ。




9600形SL入線記念乗車券@〜E6枚 S51.08.20.



昭和51年7月19日、
北海道は岩見沢機関区よりSL9600形49616号機が大井川鐵道にやってきた。
既に存在していたC11等に比べ、やはり大きい。
当時は、7月より運転のSL列車は、連日大盛況であったし、
9600も早く運用に就いてほしい感じだった。
写真には、EF18に牽引される姿や、金谷より千頭に向かう大代川橋梁を渡るシーン、
千頭でC11−229と対面した瞬間が紹介された。
千頭でのSL盛況ぶりも紹介され、この時は、SL1275形が金谷両国間を1日4往復、
C11形が金谷千頭間を1往復運転されていた。
今では、期間限定で”HIRO”にもなってますね。




SL試乗ご招待券 S51.8.31. 
2017.6.25.追記



C11−227が本線運用を開始し、9600形も入線したころ、
それまで運転されてきた千頭両国間のミニSL列車の運転について、
今後の再検討が行われていたという。

そのころ、1275形をイラストした千頭両国間の試乗招待券が分けられた。




SL乗車1万人突破記念乗車券6枚 S51.10.01.



昭和51年10月1日、SL乗車1万人突破の記念切符が発売された。
実際には、8月上旬に突破したもので、7月9日の運転から1か月での達成であった。
写真では、7月8日の営業前日の記念列車出発式や客車車内の様子が紹介された。
SL列車の撮影は、抜里から第1橋梁へ向かう築堤ですね。
それと、井川線でのSLの様子。
結構、線路沿い、際どいところで撮影ができたものなのですね。
と、井川線の紹介も忘れていませんね。川根小山を出たあたりでしょうか。
ここは、線路の付け替えが行われたところですね。



大井川源流原生保全地域指定記念乗車券@〜E6枚 S51.11.15.



昭和51年、大井川源流地域が、原生自然環境保全地域に指定されたことを記念した記念切符。
この地域は、屋久島等と共に全国最初の指定となった。
指定区域は、大井川鐵道井川線の奥あたりのようですね。
写真では、大井川鐵道井川線の自然と南アルプス、フクロウ・タヌキが紹介されています。
源流への足として本線のSLもしっかり紹介されています。撮影は、大代川橋梁ですね。




大井川の自然と鉄道A(7〜12)乗車券6枚 S52.03.01.



昭和52年3月1日に登場した大井川の自然と鉄道を紹介するシリーズ物第2弾。
大井川鐵道全般の自然と鉄道を紹介している。
写真には、塩郷近くを走るC11−190列車や千頭で動態保存のC12−164号機、
抜里茶畑を走る懐かしい6連急行、旧駅舎のころの川根小山、冬場のトンネル内つららを紹介したもの、
当時、千頭で並んだ1275形、2100形、C11形、C12形が紹介されている、
どれも自然の真っただ中にあることが記されている。
また、SL運転開始以来、年末までに4万人の乗客があったことが記されている。
このシリーズは、この後、どうなったかは不明です。




車両シリーズ記念乗車券No.1@〜E6枚 S52.06.01.



昭和52年6月1日、ついに登場しました大井川車両のシリーズ物です。
栄えある第1弾で紹介された車両は、
モハ306形で昭和3年製造後、身延線飯田線を経て大井川鐵道に入線した車両とその内部。
モハ312形昭和31年製造で、西武鉄道から入線した車両とその内部。
井川線からは、DD100形。昭和29年製造で大型の機関車でしたね。
客車スハフ1形は、昭和28年に作られたオープンデッキに人気のあった車両でした。
もう、どの車両も走ってはいませんね。




SL列車運転開始1周年記念乗車券 S52.07.09.



前年昭和51年7月、本線のSL列車営業運転を開始して1周年を記念した記念切符。
横長のちょっと変わった記念乗車券でした。
この1年間で、5万人を超える乗客があったようでした。
日本で初めての本格的な保存鉄道であったが、いったい、いつまで運転が続けられるのだろうか、と、思ったころですね。
この横長の写真は、多分、抜里の家山側の茶畑でしょうね。




車両シリーズ記念乗車券No.2F〜K6枚 S52.08.01.



昭和52年7月1日、大井川の車両シリーズ物の第2弾が出ました。
第2弾で紹介された車両は、オハ35形客車とその車内。
木の床とかスチームの暖房とか懐かしいものですね。昔の長編成が思い起こされます。
写真の橋梁は、残念ながらどこかは不明ですね。
SLでは、2109号。この頃までの大井川の主力SLです。
電車では、まず、モハ311形。国電〜西武〜大井川と移籍した車両。写真は、福用の神尾側の橋梁かな。
もう1つは、クハ506形とその車内。元々、飯田線の前身、三信鉄道の電車らしいですね。
豊橋を拠点に運転されていたという。車内は、国鉄オロ30系に準じた広いものだった。




車両シリーズ記念乗車券No.3L〜Q6枚 S52.10.01.



昭和52年10月1日には、大井川の車両シリーズ物の第3弾が出ました。
第3弾では、当時、C11が本線営業を始めたのちも、千頭と両国駅間で運転されていた1275形SLが紹介されてます。
ELでは、E100形。大井川鐵道が、国鉄EF15に準じて設計したもので、まだまだ現役。
貨車では、ワフ0形。緩急車とともに、写真のように大きさの違う井川線と本線の貨車の控車としても使用、
連結器が2段になってました。当時は、毎日、井川線で走っていたものなんですね。
電車では、6000系。名鉄5000形スタイルを踏襲したものらしい。
転換クロスシートと前向きクロスシートの車両だった。




まぼろしのコッペルSL入線記念乗車券@〜C4枚 S52.11.01.



この当時、大井川鐵道には、C11、C12、9600、2100、1275形の5両のSLがあった。
そして、6両目のSLが入線した。その記念がこれ。
大正10年ドイツコッペル製だとか。正体が何かよくわからない故に、幻のコッペルと言われていた。
写真には、1275形とのものや、C11とのものが見られる。
No.7642ということらしいが、兄弟1275と再会した、ということか。
入線は、8月14日らしい。



車両シリーズ記念乗車券No.4R〜(24)6枚 S53.01.01.



昭和53年1月1日には、大井川の車両シリーズ物も第4弾が出ました。
第4弾では、C11の227号機や少し前まで実際に走っていたDB1のDL。
客車では、井川線のスロフ1形。貴賓車として作られたらしいですね。
電車では、アルミカーしらさぎ号のモハ6010形、撮影は抜里の茶畑あたりかな。
そして、元小田急のデハ1900形、大井川鐵道では少数のロングシート仕様だった。
福用のお立ち台あたりでの撮影かな。
もう一枚、元西武のサハ1411形、3扉ロングシートから2扉クロスシートに改造されたらしい。
車内は、ゆったりとして、車両シリーズ1のモハ312形同様にされている。




まぼろしのいずもSL命名記念乗車券@〜E6枚 S53.02.15.



記念切符でも紹介したが、前年に入線した通称まぼろしのSLと呼ばれたコッペル社のミニSL。
大井川鐵道で修復され、”いずも”と命名された。
写真は、昨年10月13日、修復を終え、オハフ33を牽引し、側線で試運転を行う姿や、
展示のため本線をトラを牽引して走る姿が見られる。
また、いずもと命名された記念のプレートも用意された。
千頭では、旧友1275形と重連を組んだり、同じく大正製の9600と並ぶ姿が見られる。
現在は、静態保存となっていますね。



SL運転記念入場券6枚 S53.3.11. 2017.6.25.追記



この頃発売されていた各駅の入場券6枚をまとめた記念入場券セット。
C11−227号機がメインとして扱われています。

金谷の橋梁や福用のお立ち台、第1橋梁に塩郷のカーブ、
徳山の山中と両国付近の1275号が紹介されました。



ブリエンツ・ロートホルン鉄道姉妹化記念乗車券2枚 S53.3.26. 2017.6.25.追記



スイスはブリエンツ・ロートホルン鉄道との姉妹化を記念した切符。
SLを本格運転する山岳鉄道ですね。

写真では、3列車が続行で山岳地を走行する姿が紹介されています。

大井川鐵道のは、先頭がC11かな。後にC12で、中間にELを挟んだ旅貨混合列車ですね。

この河川沿いは、現在のどの辺りなんでしょう。河川改修前でしょうか。



汽笛が響く!TV物語特別SL列車運転記念乗車券5枚 S53.05.01.



53年4月からテレビドラマとして始まった”汽笛が響く”。ロケ運転を記念した記念乗車券。
1275形とC11−227号機がドラマに登場したという。
ドラマ内の設定で、古いSL1275形に代わり、新鋭SLが初めて走るというシーンは、
2月、雪の降る大井川で行われた。




車両シリーズ記念乗車券No.5(25)〜(30)6枚 S53.07.01.



昭和53年7月1日には、大井川の車両シリーズ物も第5弾が出ました。
第5弾では、名鉄3800形を改良したモハ310形。
急行すまたと称して、寸又峡のデザインもされていた。車内は転換クロスシートでした。
また、大井川鐵道各車内には、自動販売機も設置。現行車両にもあったような気がしますね。
貨車では、トキ200形。井川線に走るボギー貨車で、50両が製作されたという。
井川線からは、スロニ200形。
展望車両として夏場には人気があったようだが、いつしか、消えていきましたね。



車両シリーズ記念乗車券No.6(31)〜(36)6枚 S53.09.01.



昭和53年9月1日には、大井川の車両シリーズ物の第6弾が登場。
第6弾では、名鉄3300形を改良したモハ309形。車内は、1方向きクロスシート。
貨車では、ホキ400形とシキ300形。ホキは、最近、何やら動かすような噂もちらほら。
かつての客貨混合列車なんて走りませんかね。
SLでは、C12−164号機。この頃は、時々動かす動態保存でした。
近年、トラストトレインで結構走っていたことが、懐かしいですね。現在は、新金谷で展示中。
客車からは、旧客の代表、オハフ33形。
オハ35形とともに、国鉄では長編成も組まれていた、懐かしい車両ですね。
この第6弾にて、大井川車両シリーズは完結したのかな。




この後、大井川鐵道では、本線SLの追加導入や国鉄との連携運転、外国との姉妹都市提携を進めていった。


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